道具を選び直す

AIの契約は増えた。でも、一つやめるのが難しい。

発行:株式会社Yield&Radiant

更新のお知らせが、また届いている。

サービス名を見て、最後に開いたのはいつだったか考える。便利そうだと思って始めたAIツールだ。最初の数日は触っていた。そのあと急ぎの仕事が続いて、少し遠ざかったままになっている。

一つひとつは、理由があって選んだ。文章をまとめやすそうだったもの。資料づくりを助けてくれそうだったもの。別の担当者が、今の仕事に合いそうだと提案してくれたもの。無駄なものを増やそうとした人はいない。

それでも、契約の一覧を見ると、少し落ち着かない。似たような仕事に使える道具が並んでいる。自分は開いていなくても、誰かが使っているかもしれない。そう思うと、簡単には外せない。

選んだ本人に「これ、まだ必要?」と聞くのも、なんとなく気まずい。提案を否定しているように聞こえないだろうか。自分が導入を決めたものなら、なおさら言いにくい。「これから使うつもりだった」と、つい答えたくなる。

AIを仕事に取り入れるには、試してみないとわからないこともある。だから、使わなくなったという結果だけで、選んだときの判断を全部失敗にしたくはない。触ってみたから、思っていた用途には合わないとわかったのかもしれない。

ただ、試したことを大切にするために、契約までずっと残す必要があるかは、別に話してよさそうだ。

「残すとしたら、来月のどの仕事で使うだろう」

そんな聞き方なら、過去の選択を弁護する会話から、これからの仕事の話に移れる。たまにしか開かなくても、特定の時期に必要な道具はある。反対に、毎日開いていても、別の道具と役割が重なっていることもある。回数だけでは、決めにくい。

使っている人に聞けば、表からは見えない事情も出てくるだろう。そこにしか残していない下書きがある。共有している資料へのリンクがある。契約をやめる話には、その仕事をどこへ移すかもついてくる。

更新日や契約の条件を確かめ、必要な記録を残してから、続けるかどうかを決める。いったん使い方を絞る選択があってもいい。「全部使い切らなければ」という宿題を増やさずに、今の仕事に合う数へ戻していけたらと思う。

道具を一つ手放しても、試した時間までなくなるわけではない。何に困って選び、どこが合わなかったのか。その話が残れば、次に選ぶときの手がかりになる。

YRでは、いま使っている道具と日々の業務を伺い、AIに何を任せたいのかを一緒に整理します。「新しいものを増やす前に、今あるものを見直したい」というご相談もできます。

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