← 読みもの一覧へ
数字と経営の会話

AIで数字はまとまった。「それで、どうする?」が残っている。

画面には、きれいな表が並んでいる。先月との差も、項目ごとの増減も、ひと目でわかる。けれど、しばらく眺めたあとで、手が止まる。

「で、来月はどうしようか」

仕事にAIを取り入れて、数字をまとめる時間が短くなった。そのうれしさと、決めることの重さは、同じ机の上に残ります。資料が早くできたぶん、考えが追いついていないような気持ちになる日もありそうです。

たとえば、ある仕事の売上が伸びているとします。数字だけを見ると、もっと力を入れたくなる。でも、担当している人は毎日遅くまで残っている。問い合わせが増えて、ほかのお客さんへの返事も遅れがちになっている。

その仕事を増やしたい気持ちはある。今の人数で引き受け続けてよいのかは、まだわからない。

反対に、数字の動きが小さい仕事にも、続けてきた理由があるでしょう。長く付き合いのあるお客さんがいる。若い人が経験を積める場になっている。表の一行を見ただけでは、決めきれない事情がある。

AIが整理した数字は、元の資料や集計の条件と照らして、人が確かめる必要があります。合っていることを確認できても、その数字を前に何を大事にするかまでは、自動では決まりません。

ここで、もう少し立派な資料をつくりたくなることがあります。情報が足りないから迷うのだと考えて、グラフを増やしたり、別の切り口でまとめ直したり。

もちろん、それで見えることもあります。ただ、本当は「増やしたいけれど、現場に無理をさせたくない」という気持ちを、誰かと話したかったのかもしれません。

数字があると、その話を始めやすくなります。「なんとなく忙しそう」から、「この仕事が増えたころから、帰る時間も遅くなっているね」へ。現場で感じていることと、表に出ていることが、ようやく同じ会話に入ってくる。

そこまで話せたら、今すぐ結論が出なくても、次に確かめたいことは見えてきそうです。

AIによる効率化で空いた時間を、もう一枚の資料に使う日もあれば、担当者の話を聞くために使う日もある。きれいにまとまった表が、考えを閉じるものにならず、会話のきっかけになったらいいなと思います。

YRでは、AIを使った情報整理と、その先で誰が何を話し合うかを、実際の仕事に沿って一緒に考えます。「数字は見えているのに決めきれない」というところからでも、お聞かせください。

いまの困りごとを話してみる

初回相談無料・目安30分

← 読みもの一覧へ戻る