AIが議事録をつくってくれた。でも、決まったことが動かない。
会議が終わって、ほどなく議事録が届く。話した内容が見出しごとに並び、最後には「次のアクション」まである。前なら誰かが時間をかけて書いていたものだ。AIを使うようになって、ここはずいぶん助かっている。
それなのに、次の会議でまた同じ話になる。
「あれ、その件って、どうなりましたっけ」
画面の上には、先週とよく似た言葉が並んでいる。記録はある。忘れていたわけでもない。けれど、誰も手をつけていない。
こんな場面を想像すると、つい「担当をはっきりさせよう」という話になりそうだ。もちろん、それも大事なのだと思う。ただ、担当者の名前を書けば、それで動けるとも限らない。
引き受けた人は、どこまで自分で決めてよいのか分からなかったのかもしれない。別の仕事との順番をつけられず、声をかけるタイミングを探していたのかもしれない。頼んだ側は頼んだ側で、細かく聞けば急かしているようで、少し待っていたのかもしれない。
どちらも、相手を困らせたいわけではない。その間にある小さな遠慮までは、きれいな議事録を読んでも見えにくい。
「進めておいてください」のあとに、「まず何が分かれば動けそうですか」と聞く。すると、「金額だけ確認できれば」「先にあの人と話せれば」という返事が出てくることがある。大きな決定の前に、小さな確認が一つ残っていたのだと気づく。
AIに会議の記録を任せるなら、そのぶん、終わり際の数分を人に使えたらと思う。書き残す内容を確認しながら、引き受けた人が本当に動き出せそうか、言葉を交わす。まだ決められないことは、決まっていないまま確かめておく。
仕事の効率化というと、会議や作業の時間を短くしたくなる。けれど、次の一歩を待つ時間が少し減ることも、働きやすさにつながるのではないだろうか。議事録が早くできた、その先に使える時間がある。
YRでは、AIを仕事に取り入れる相談を、いまの進め方を伺うところから始めます。「記録は残るのに仕事が進まない」という困りごとも、そのままお聞かせください。AIに任せる部分と、人が確かめる部分を整理するところからお手伝いします。
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