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提案と対話

AIで提案書はできた。でも、お客さんの顔が浮かばない。

提案書の白いページを前に、手が止まる時間が減った。AIに考えを整理してもらうと、見出しがつき、説明の順番も整う。何もないところから書き出す重さを、少し引き受けてもらえる。

読み返しても、変なことは書いていない。言いたいことも、だいたい入っている。

それでも、送信する直前に少し迷う。この提案を読む人の顔が、うまく浮かばない。

たとえば、お客さんとの打ち合わせで「問い合わせを増やしたい」と聞いたとする。その言葉から、できそうな施策を並べることはできる。提案書の形にもなる。

でも、話の途中で、その人は「いまの人数だと、対応が追いつかなくて」とも言っていたかもしれない。増やしたい気持ちと、増えたら困る気持ちが、同じ会話の中にあったのかもしれない。

どちらが本音なのか、すぐに決めなくてもいいと思う。両方あるからこそ、誰かに相談したかった、ということもありそうだ。

提案する側にも事情がある。次の打ち合わせまでに形にしたい。きちんと準備したことを伝えたい。何も持たずに、もう一度話を聞きにいくのは、少し心もとない。だから、空欄が埋まっていくと安心する。

その安心は、大切にしていい。ただ、整った文章を前にして、まだ聞けていないことまで分かった気になっていないか、ときどき立ち止まりたい。

「増えたあと、どのあたりが心配ですか」

その一言を聞けたら、提案する順番が変わるかもしれない。先に必要なのは、新しい施策ではなく、届いた問い合わせを受け止める準備かもしれない。答えは、こちらだけで考えていても決められない。

AIがつくった下書きを見ながら、相手に聞きたいことが一つ見つかる。そんな使い方も、仕事では役に立つと思う。提案書を完成に近づける時間だけでなく、会話に戻る余裕をつくれるなら、AIを使う意味はそこにもある。

YRでは、提案づくりを含め、普段の仕事にAIをどう取り入れるかをご相談いただけます。文章を早くつくることと、お客さんを知ることの両方を大切にしながら、無理なく試せる使い方を探します。まずは、提案書の前で手が止まる場面を聞かせてください。

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